コンサルティングファームへの転職において学歴は採用要件の一つの基準として存在しています。
特に外資系・戦略系コンサルティングファームでは、この学歴を重視する傾向にあり、他ファームでも明確にとは言えませんが存在することは確かです。
ただし、専門的なスキルを有している方で、且つファームにとってその人材が採用ターゲットの場合には、学歴よりスキルが重視される場合があります。 弊社での例になりますが、

最終学歴が中学卒業、20歳の方がデロイトトーマツコンサルティング（DTC）へ
ホワイトハッカーとしてベンチャー企業やヤフーのCISO（最高情報セキュリティ責任者）の補佐として活躍、その後デロイトに転職し、最年少マネジャーへ昇進。現在はEYストラテジー・アンド・コンサルティングにおいてディレクターとして従事している。

医学部卒業、30歳の医師の方が有名戦略コンサルティングファームへ
某大学病院で医師として活躍、ファームとしては専門的な業界知識を有していることや医療現場を理解していること、などが評価されビジネスサイドへのキャリアチェンジに成功しました。
なぜコンサルティングファームは学歴を重視するのか、その理由や、戦略系コンサルティングファームのパートナー陣の学歴から見ていきましょう。

コンサルティングファームが学歴を重視する理由として、以下2点が大きな理由です。

応募時のスクリーニング
近年コンサルティングファームへの就職・転職人気が増し、多くの転職希望者が増えています。
応募者が増えれば増えるほどファーム側にとってはうれしいことですが、書類選考を行う人事にとっては多くの時間を擁してしまい、大きな負担となってしまいます。
また面接を担当するのは現場のコンサルタントであり、多忙なスケジュールの中多くの面接をアサインすることはかなり難しいのが実情です。
ですので、スムーズな採用業務を行うため学歴フィルターとしてまずは応募者を絞り込むこと、スクリーニングするファームも多いです。

クライアント企業に対しての箔付け
多くのコンサルティングファームのクライアント企業は日本を代表する大手企業であり、そうした企業で働いている方も高学歴が多いです。
経営層になればそれは顕著であり、コンサルティングを行う側に対しても学歴を求められます。
自分より学歴が低いコンサルタントがコンサルティングを行う、ということに対して、抵抗のある方もいるでしょう。
また、コンサルファームではプロジェクト案件を獲得する際に、クライアント側に対して我々は優秀なメンバーが揃っていますとアピールすることもあるので、 コンサルティングファームとしては高学歴な人材を獲得したいという思いもあるかと思います。

ご参考として、各社のWebサイトで紹介されているパートナー陣の出身大学をまとめてみました。（大手ファーム抜粋・MBAは割愛：2021年）

早慶以上の大学出身者が多くを占め、他はGMARCH出身者となっています。
このランキングからみるとやはりコンサルティングファームは高学歴の方が多いという印象です。

コンサルティングファームへの転職において学歴は採用要件の一つの基準として存在しており、実際に大手ファームのパートナー陣を見ると多くの方が高学歴という事実もあります。
ただし、すべてにおいて学歴フィルターが存在するわけではなく、トップレベルの専門性スキルを有している人材や、業界知見に誰よりも深く精通している人材の場合、ファーム側の採用要件であれば学歴は関係なく、その方のスキルで合否が分かれます。
この場合、自主応募ではなく転職エージェントを介しての転職活動が合格率が高くなる可能性があるでしょう。