「コンサル業界のBIG4」は聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、最近ではもう1社を加えて「BIG5」と呼ばれているようです。

そもそもコンサル業界における「BIG5」とは、世界４大監査法人グループとしての「BIG4」とアクセンチュアを合わせた5つのコンサルティングファームを示しています。
まずは「BIG4」に関してですが、4つの巨大な会計事務所グループ、デロイト・PwC・EY・KPMGのことを表しており、これらのグループファームであるコンサルティングファームもBIG4と呼ばれています。
これら4社は元々、企業の財務状況を調査し健全性について監査する業務や、税務での支援サービスを提供することが一般的でした。しかし、更なる業務の拡大に向けて、他社のコンサルティングファームを買収しながら新たなコンサルティングファームを新設。そのサービスラインも経営戦略立案からERP導入などのITプロジェクト、業務IT系コンサル、M&Aアドバイザリー、企業再生支援、など非常に幅広く扱うようになり、現在においては「総合系コンサルティングファーム」と呼ばれるようになりました。
従来の会計という領域を離れて、幅広い領域を融合する中で、コンサルティングファームとしても、非常にユニークかつ強力なプレイヤーになりつつある状況です。
BIG4の共通点としてはその豊富なサービスラインでしょう。企業の経営課題をワンストップ、一気通貫で対応できることが大きな強みとなっております。そして同じようにワンストップでコンサルティングを手掛ける「アクセンチュア」とBIG4が比較されることも増えてきており、いつしかBIG4にアクセンチュアを加え、新たにコンサルティングファームの「BIG5」として呼ばれているようです。

コンサルBig4とは？コンサルティング業界におけるBig4の特徴を徹底比較

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)は、会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツのメンバー企業であり、戦略から実行までを幅広く扱う総合コンサルティングファームです。 少数精鋭であることが多い他のコンサルティングとは異なり、日本国内でも最大規模のファームとなっている他、各国の現地事務所と連携を図りながらコンサルティングを行うグローバルでも巨大ファームとなっています。 DTCは他のBIG4と比較し、日本での長い歴史をもっています。そのため日本においても様々な業界を取引先として幅広くカバーしていたり、人を育てる社風など、日本色の強い企業であると言えます。

デロイトトーマツコンサルティング

PwCコンサルティング合同会社(PwC）は、ロンドンで設立され、拠点もロンドンに置くプライス ウォーターハウス クーパースのメンバーファームです。
日本ではおよそ3,000人の従業員が活躍しており、世界約30万人のPwCグローバルネットワークを活用し、幅広い業界知見や最先端のデジタルテクノロジーといった専門性を駆使しクライアントの変革を実現、有機的成長を支援する総合的なコンサルティングサービスを提供しています。
強みはグループ内企業の監査、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、法務の専門家がシームレスに連携し、ワンストップでトータルなサービスを提供すること。分野の異なる専門家が"One Team"として結集することで、案件をさまざまな角度から総合的にとらえ、重要な問題点を的確に掌握し、有効かつ斬新な解決策を生み出すことを可能としています。各領域において高度な専門能力を持つプロフェッショナルスタッフを擁し、総合的かつ迅速なサービス提供できる数少ないコンサルティングファームとなっている。

PwCコンサルティング

PwCコンサルティング合同会社(PwC）は、ロンドンで設立され、拠点もロンドンに置くプライス ウォーターハウス クーパースのメンバーファームです。
日本ではおよそ3,000人の従業員が活躍しており、世界約30万人のPwCグローバルネットワークを活用し、幅広い業界知見や最先端のデジタルテクノロジーといった専門性を駆使しクライアントの変革を実現、有機的成長を支援する総合的なコンサルティングサービスを提供しています。
強みはグループ内企業の監査、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、法務の専門家がシームレスに連携し、ワンストップでトータルなサービスを提供すること。分野の異なる専門家が"One Team"として結集することで、案件をさまざまな角度から総合的にとらえ、重要な問題点を的確に掌握し、有効かつ斬新な解決策を生み出すことを可能としています。各領域において高度な専門能力を持つプロフェッショナルスタッフを擁し、総合的かつ迅速なサービス提供できる数少ないコンサルティングファームとなっている。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング（EYSC）

KPMGジャパンはイギリスで設立され、現在拠点をオランダのアムステルダムにおく会計事務所KPMGのメンバーファームであり、KPMGのグローバルネットワークも活用しながら、サービスを提供している総合コンサルティングファームです。
世界146ヶ国に227,000名のプロフェッショナルを擁し、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供しています。日本法人は2014年に発足、コンサルタント数ではBig4内では比較的少ないがベンチャー気質で個人の裁量が大きいことが特徴として挙げられます。
少数精鋭の文化が強く、比較的少数のコンサルタントでプロジェクトを遂行するため自主性が求められます。
サービスラインとしてはビジネストランスフォーメーション（事業変革）、テクノロジー、リスク&コンプライアンスの3分野でサービスを提供。クライアントに対して、KPMGグループ全体でソリューションを提供し、成長に寄与するカルチャーですので、他のユニットとの協業が多い事も魅力。あずさ監査法人主体のプロジェクトやコンサルティングなどにも携わる事が可能です。

KPMGコンサルティング

アクセンチュアはアイルランドに登記上の本拠を置く（実質の本社はシカゴとニューヨーク）、世界最大の経営コンサルティングファームです。世界120カ国以上で、イノベーションの創出と世界中の人々のより豊かな生活の実現に取り組んでいます。日本でも国内最大規模の従業員。
アクセンチュアは「ストラテジー & コンサルティング」「インタラクティブ」「テクノロジー」「オペレーションズ」の4つの領域を持っており、これらを事業フェーズごとに異なるビジネスユニットで組み合わせることで、クライアントのどんな案件にも対応できるような体制を実現しています。またFortune誌の「世界で最も賞賛される企業」に18年連続で選出されています。
アクセンチュアの強みはデジタル領域におけるコンサルティング。そもそもITアドバイザリーを行うITコンサルタントや、システム開発や導入を担うソリューションエンジニアなど多くのIT人材を抱えており、デジタルエージェンシーの買収などからさらに加速させ、アクセンチュアの売上高の多くをデジタル関連が占めています。
また、最近では複数のAI（人工知能）サービスを束ねて効果的に活用するツールである「AI Hubプラットフォーム」を独自開発するなど、アクセンチュア自体がIBMのようなデジタルプレイヤーとしての側面が出てきたことも、他のファームに比べて大きな違いです。

アクセンチュア

時代を遡ると、もともとはBIG8と呼ばれている時代もありました。1970年代には、八大会計事務所（Big 8）が存在していましたが、財務的にも規模の拡大が求められるようになったことから大手同士の合併が行われ、BIG5へとなりました。唯一合併せずに規模を拡大していたBIG5の一角アーサーアンダーセンはエンロンの会計不正事件に関与したとされたために解散を余儀なくされ、現在の四大会計事務所（BIG4）となりました。
1989年までの八大会計事務所（BIG8）は以下の通りであり、いずれも19世紀から20世紀初頭にかけてイギリスやアメリカで成立した会計士事務所をもとにしていたと言われています。

アーサー・アンダーセン （Arthur Andersen）
アーサー・ヤング （Arthur Young & Co.）
クーパース&ライブランド （Coopers & Lybrand）
アーンスト&ウィニー （Ernst & Whinney）
デロイト・ハスキン&セルズ （Deloitte Haskins & Sells）
ピート・マーウィック・ミッチェル（Peat Marwick Mitchell）
プライス・ウォーターハウス （Price Waterhouse）
トウシュ・ロス （Touche Ross）

1987年にはこのうちのピート・マーウィックが欧州のKMGと合併し、KPMGが誕生、このことは大手ファーム同士の合併の引き金となりました。
1989年6月にアーンスト&ウィニーとアーサー・ヤングが合併しアーンスト&ヤングが成立し、8月にはデロイト・ハスキン&セルズとトウシュ・ロスが合併しデロイト&トウシュが成立、BIG8はBIG6に集約されました。さらに1998年7月にはクーパース&ライブランドとプライス・ウォーターハウスが合併してプライスウォーターハウスクーパースとなり、BIG6はBIG5と変化していきます。そして、2002年のアーサー・アンダーセン消滅でBIG4体制となっていきました。